左と右の判断に時間がかかる。「左右盲」との上手なつき合い方

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みなさん、こんにちは!青いラッコです。


突然「右に曲がって!」と言われても、とっさに「右」へ曲がることができない。

「左の資料を取って」と言われても、左右どちらか迷ってしまう。



こんな風に、右と左の判断に時間がかかってしまうことを「左右盲」と呼ぶそうです。


何を隠そう、私自身もこの「左右盲」。
小学生の頃から、「私は左右の判断に時間がかかる」という自覚を持ちながら生きてきました。

人に話してもなかなか理解してもらえないし、
似たような人が周りにいなかったので
「もしかして自分だけ?」
と思いながら気づけば30代。

ふとしたきっかけから
この「左右盲」という言葉を知りました。
また同じような人がいることを知りました。


でも世間ではまだまだ知られていません。
私のように「私だけかな?」と思っている人もまだ多いはず。

左右盲の人にも、そうでない人にも、
左右盲について知って欲しいなという思いでこの記事を書くことにしました。


※あらかじめことわっておくと、
この記事では左右盲の「治し方」については触れていません。
左右盲について理解を深め、付き合い方を考えることを目的とした記事だからです。

目次

左右盲は病気や障害ではない

  • 左右の区別が苦手
  • 左右の判断に時間がかかる


そういったことや人を、「左右盲」といいます。
読み方は「さゆうもう」。

「左右の判断ができないなんて病気?発達障害?」
なんて思う方もいるかもしれませんが、
病気でも障害でもありません。

「左右盲」という呼び名も正式な病名や医学用語ではなくただの俗語です。


また、

「左右が分からない」わけではありません。

「左右」の意味は分かってはいますが、
それを行動に移したり、
言葉に変換するのに時間がかかるのです。


判断に時間がかかるのは「左右」だけで、
「上下」や「前後」は全く問題なし。

ひろゆきさん曰く、
「左右」というのは事実として存在する概念ではないため、そもそもの判断が難しいのだとか。。

左利きの人や女性に多い

左右盲について、
原因はよく分かっていないのが現状ですが、
統計的には左利きの人や女性に多いそうです。


左利きの人に多い理由としては、

  • 小さい頃、一般的に「おはしを持つ手が右」という風に教わるが実際に自分が持つ手は左手のため混乱する
  • 途中で利き手矯正をした場合、その過程で左右の認識があやふやになる

などがあるそうです。

ただ、私の夫は左利きで、小さい頃に右手矯正も受けていますが左右盲ではありません。
また、私は女性という点は当てはまりますが生まれつき右利きです。

なので、あくまでも統計上多いというだけで、一概には言えないみたいです。

左右盲の頭の中

左右の判断が苦手・時間がかかるとお伝えしましたが、左右盲でない人にこの「左右の判断に時間がかかる」という感覚を説明するのはなかなか難しいです。

  • どうして時間がかかるのか?
  • 左右盲の頭の中では何が行われているのか?


出来る限り噛み砕いて説明しますね。


例えば、「右に曲がって」と言われたとき。

「左右盲」の人の頭の中では、
「右」という言葉を、実際のイメージや方向に結びつける作業が行われています。


私の場合だとこんな感じ。

右に曲がってください

青いラッコ

①「右」
②「右」はどっちだ?
「右」は「おはしを持つ手」だ
④ 右手を見る(または意識する)
⑤「右」はこっちだ!

この思考を経て
はじめて「右」へ曲がることができます。

(大袈裟でなくガチでこんな感じです・・・)


私は左右を考えるとき、利き手である「右手」=「おはしを持つ手」を基準にしています。
つまり「おはしを持つ手」が「右」

「左」と言われた時も同様に「おはしを持つ手」を基準にして、「おはしを持つ手」は「右」、だからその反対が「左」という考え方になります。

青いラッコ

ちなみにこの基準(私でいう「おはしを持つ手」)は人によって異なります。

左右盲の頭の中ではこのような思考作業が行われているため、左右の判断に時間がかかってしまうのです。

左右盲あるあるエピソード

左右盲のことを少しは分かっていただけたでしょうか?

ここでは、左右盲ならではのエピソードを実体験をもとにご紹介したいと思います。
同じ左右盲の方ならきっと共感してくれるはず!

左右盲あるある①視力検査で時間がかかる・言い間違える

視力検査のときによく使われる「C」型のいわゆるランドルト環。
これに小さい頃から苦労してきました。

答えが「上」「下」のときはスムーズに答えられるのですが、「左」「右」の場合は見えていても

答えるのに時間がかかってしまったり、
焦って見えている方と反対を答えてしまったり。

正解を「視覚的に」は分かっているのですが
それを「右」「左」という言葉に変換して伝えるのがすごく難しいのです。


そんなこともあり、指さしで答えたり、
指と言葉を併用するなど工夫して答えるようになりました。

それでも気を抜くと、右をさしながら「左」と言ったりしてしまうので油断できません。笑

左右盲あるある②言われた方と反対方向へ曲がる

車の運転中、
急に「次、右に曲がって」と言われると

青いラッコ

え?みぎ?!どっちどっちどっちぁfじゃrごあ@??!

という風にパニックをおこします


その結果、間違った方向へ曲がってしまったり、
間に合わずにそのまま直進してしまったり。

だから、私を含め車の運転に苦手意識のある左右盲さんは多いようです。

車の運転だけではありません。

友達やパートナーと歩いている時。

「次、ねー」と言われ、
「はーい」と言って私が曲がった方向は

その時は、私が左側、相手が右側にいたので
クロスするようにぶつかり合ってしまいました。

青いラッコ

気を許せる相手といるとつい油断してしまいます。。

このように、指示された方向と逆に行ってしまうのは左右盲にとって日常茶飯事です。

左右盲あるある③道案内が苦手

とっさの左右の区別があやふやなので、道案内も苦手です。


車の助手席で道案内中、地図をみながら


私「次の交差点をです!」といったその指。

「右」をさしています。

運転手「え、どっち?!右?左?」
私「え、え、え、こっちーー!(指で)」


こんな感じで言い間違えてしまうことがあります。
運転手さんには本当申し訳ないです。。

通い慣れた道であれば感覚的に覚えているのでまず問題ないのですが、新しい土地やはじめて通る道だったりすると注意しなければいけません。

左右盲のあなたへ伝えたいこと

私は左右盲であることについて、不便さは感じていましたが、「恥ずかしい」とか「人になんて思われるかな?」という風にはあまり考えてきませんでした。
でも、この記事を書くにあたり同じ左右盲の方の話や経験にふれてみると「人に馬鹿にされる」「恥ずかしい」「こんな簡単なこともできない自分やばい」という風に考えている方もいることを知りました。

私は左右盲は1つの個性だと思っています。
たしかに不便なことや迷惑をかけてしまう場面もありますが、人それぞれ得意・不得意がある中で、「左右の判断が苦手」というだけのこと。
だから「恥ずかしい」とか「やばい」と感じることではない。ましてや本気で馬鹿にしてくる人がいるなら、そんな人の方が「恥ずかしい」し「やばい」。と私は思います。


1つアドバイスするなら、一緒に過ごす時間の多い、パートナーや友人、職場の同僚などには左右盲だということを伝えておくと気が楽ですよ。伝えてもいいな、と思える人だけでかまいません。「左右盲」という言葉を使うとちょっと大袈裟に聞こえちゃうかもしれないので「右と左の判断ちょっと苦手なんだよねー、えへへ」くらいで伝えてみたら良いと思います。私もそうしてきました。
そうしておくと、間違ってしまったときも理解してもらいやすいですし、いざという時助けてもらうこともできます。(指さしで教えてもらったり、余裕をもって指示してもらったり)

左右盲の方が近くにいる方へ

左右の判断に戸惑っている人がいたらその人は左右盲かもしれません。
そんなときはちょっとだけ協力してもらえないでしょうか?

  • 言葉だけでなく、指を使って左右を伝える
  • 右や左ではなく、目印になるモノや特徴で伝える
    (オレンジの看板、小さい方など)
  • 少し時間にゆとりをもって伝える


それだけで左右盲の人はすごく生活しやすくなります。

まとめ|左右盲は1つの個性

私の中で左右盲は1つの個性です。

・数字を見ると眠たくなっちゃう
・片付けるのが苦手
・いつも遅刻ギリギリ

色んな人がいると思います。それと一緒。

たしかに不便なことはあるけど、
病気でも障害でもない。
役には立たないけどなんだか愛おしい個性。

左右盲の人も、
そうでない人も、
そんな風に考えてもらえたらいいなと思います♪

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